PR本サイトはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。

改葬許可申請のやり方|必要書類・書き方・費用をわかりやすく解説

更新日:2026-07-24|読了目安:約8分|運営:サトコト合同会社

改葬許可申請書と必要書類を前に手続きを確認する家族の水彩イラスト

墓じまいで遺骨を別の場所へ移すときは、いまお墓のある市区町村から「改葬許可証」を受け取る必要があります。そのために出すのが改葬許可申請です。この記事では、申請の全体像を5つのステップに分けたうえで、必要書類・申請書の書き方・費用と所要期間までを、墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)と同施行規則の条文、そして実在する自治体の案内をもとに順に解説します。

  1. 遺骨の移転先を決める:永代供養墓・納骨堂・樹木葬など、新しい納骨先を先に確保する
  2. 現在のお墓の管理者から埋蔵(納骨)の証明を受ける:申請書の証明欄または別紙の証明書
  3. 移転先の管理者から受入証明書をもらう:自治体によって添付を求められる
  4. いまお墓のある市区町村に改葬許可申請書を提出する:窓口または郵送
  5. 改葬許可証を受け取り、遺骨の取り出し・撤去工事の際に提示・提出する

改葬許可申請とは(墓埋法の定め)

遺骨を今のお墓から別のお墓や納骨堂へ移すことを「改葬」といいます。改葬には市区町村長の許可が必要で、これは墓埋法第5条に定められています。

墓埋法第5条第1項は「埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。)の許可を受けなければならない」と定めています。同条第2項では、改葬に係る許可は「死体又は焼骨の現に存する地の市町村長」が行うとされています。つまり、申請先は移転先ではなく、いま遺骨があるお墓の所在地の市区町村です。出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」(第5条・第8条)

許可を受けると、市区町村から改葬許可証が交付されます。この点は墓埋法第8条に定められています。

墓埋法第8条は「市町村長が、第五条の規定により、埋葬、改葬又は火葬の許可を与えるときは、埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を交付しなければならない」と定めています。改葬の場合に交付されるのが改葬許可証で、これが遺骨の取り出しと新しい納骨先への納骨に必要になります。出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」(第5条・第8条)
改葬許可証がないまま遺骨を移すことは想定されていません。石材店による墓石の撤去や新しい納骨先への納骨も、改葬許可証の提示・提出を前提に進むのが一般的です。手続きの順番を確認したうえで進めてください。

必要書類の一覧

改葬許可申請で必要になる主な書類は次のとおりです。ただし、様式や必要書類は市区町村ごとに異なります。必ず、いまお墓のある市区町村の案内で確認してください。

改葬許可申請の主な必要書類(自治体により異なる)
書類入手先備考
改葬許可申請書お墓のある市区町村の窓口・自治体サイト遺骨1体につき1通が原則。様式は自治体ごとに異なる
埋蔵(納骨)の事実を証する書面現在のお墓・納骨堂の管理者施行規則で添付が求められる書面。申請書に管理者の証明欄を設けている自治体もある
受入証明書・使用許可書移転先の墓地・納骨堂・霊園の管理者施行規則の必須添付ではないが、添付を求める自治体がある
承諾書・委任状墓地使用者(申請者が使用者本人でない場合)施行規則で、墓地使用者以外が申請するときは承諾書等が必要
申請者の本人確認書類運転免許証・マイナンバーカード等郵送申請ではコピーの同封を求める自治体が多い

このうち「埋蔵(納骨)の事実を証する書面」と、使用者以外が申請する場合の「承諾書」は、墓埋法施行規則で申請書への添付が定められているものです。

墓埋法施行規則第2条は、改葬許可申請書に、墓地等の管理者が作成した「埋葬若しくは埋蔵又は収蔵の事実を証する書面」を添えることを求めています。また、墓地使用者等以外の人が改葬を申請する場合は、改葬についての承諾書、またはこれに対抗できる裁判の謄本を添えることとされています。出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」(第2条)
改葬許可申請の必要書類を机に並べて確認する様子の水彩イラスト
必要書類や様式は市区町村ごとに異なります。提出前に、いまお墓のある市区町村の公式案内で確認してください。

申請書の書き方のポイント

改葬許可申請書に記載する項目も、墓埋法施行規則第2条で定められています。書式は自治体で異なりますが、記載する内容はおおむね共通しています。

  • 亡くなった方の本籍・住所・氏名・性別
  • 死亡年月日
  • 埋葬または火葬の場所と年月日
  • 改葬の理由(例:お墓の管理が難しい、永代供養に切り替えるため など)
  • 改葬の場所(移転先)
  • 申請者の住所・氏名、亡くなった方との続柄、墓地使用者との関係
改葬許可申請書の記入例(記載欄別の書き方の目安)
記載欄書き方のポイント記入例
改葬の理由ありのままの事情でよく、理由によって審査で却下されることは基本的にないとされる「墓地の管理が困難なため」「永代供養に切り替えるため」
死亡年月日古い遺骨で正確にわからない場合は窓口で確認(自治体により「不詳」と記載できる場合がある)「昭和45年3月頃」など
改葬前の墓地(現在地)いま遺骨がある墓地・納骨堂の正式名称と所在地を記載する「〇〇霊園(△△市……)」
改葬先(移転先)移転先の墓地・納骨堂の正式名称と所在地を記載する「〇〇霊園 合葬墓(△△市……)」
申請者と使用者の関係墓地使用者本人か、異なる場合は使用者との続柄を記載する「本人」「長男」など
上表の記入例は一般的な書き方の目安です。様式や記載の求め方は自治体で異なるため、実際の記入方法は申請先の市区町村の案内で確認してください。先祖代々のお墓など、古い遺骨では死亡年月日や本籍が正確にわからないことがあります。こうした場合の記載方法(「不詳」と書けるかなど)は自治体によって扱いが異なるため、窓口で確認してください。この記事では一般的な扱いを断定しません。

1枚の申請書で申請できるのは原則として遺骨1体分です。複数の遺骨をまとめて改葬する場合は、体数分の申請書が必要になることが多い点にも注意してください。

自治体の実例(横浜市・大阪市・世田谷区)

実際の手続きは自治体によって手数料や書類、申請方法が異なります。人口の多い3自治体の公式案内をもとに、違いを見てみます。

横浜市

横浜市は、改葬許可証の手数料を無料と案内しています。申請書は市の電子申請サービスからダウンロードできるほか、各区役所の戸籍課でも配布されています。申請先は現在の墓地がある区役所の戸籍課で、窓口のほか郵送でも受け付けています。郵送の場合は、昼間に連絡が取れる電話番号を申請書に記入し、切手を貼った返信用封筒を同封します。墓地使用者と申請者が異なる場合は、委任状または承諾書が必要です。(2026年時点。最新は各自治体公式で確認してください。)

大阪市(北区の例)

大阪市北区も改葬許可申請の手数料を無料と案内しています。必要書類は、改葬許可申請書(亡くなった方1名につき1枚)、現在の墓地の管理者が発行する納骨の事実を証する証明書の原本、改葬先の受け入れを確認できる書類の原本、申請者の本人確認書類です。窓口のほか郵送での申請も可能で、郵送では本人確認書類を除き原本が必要とされ、返信用封筒(住所・氏名を記載し切手を貼付)を同封します。区によって窓口が分かれるため、遺骨のある区の区役所で手続きします。(2026年時点。最新は各自治体公式で確認してください。)

世田谷区

世田谷区では、改葬許可証交付申請書、改葬先の寺院などからの受入証明書または使用許可書、申請人の印鑑が必要と案内されています。申請書は一体につき1通必要です。受付は区内の各総合支所の戸籍係で、管轄にかかわらずどの総合支所でも申請できます。なお、区の案内には手数料の金額の記載がないため、費用は総合支所への確認が必要です。(2026年時点。最新は各自治体公式で確認してください。)

この3例だけでも、手数料の記載(無料と明記/記載なし)、受入証明書の扱い、必要な添付物に違いがあります。改葬許可申請の様式・必要書類・手数料・申請方法は自治体ごとに異なるため、必ず墓地の所在地の市区町村の公式案内で確認してください。

費用と所要期間の目安

改葬許可申請そのものの手数料は、横浜市・大阪市北区のように無料の自治体があり、一方で1通あたり数百円程度の手数料がかかる自治体もあります。金額は自治体によって異なるため、事前に確認してください。

所要期間は、必要書類がそろっていれば窓口でその場で交付する自治体もあります。郵送申請の場合は書類の往復に日数がかかります。ただし、実際にはこの行政手続きより前に「移転先を決める」「現在の管理者に埋蔵証明を出してもらう」といった準備に時間がかかることが多く、余裕をもって進めるのが安全です。

ここで扱っているのは、あくまで役所に出す改葬許可申請の費用です。墓石の撤去工事費、閉眼供養のお布施、新しい納骨先の費用など、墓じまい全体でかかる費用は別に発生します。全体の総額の目安は、次のシミュレーションや関連記事もあわせてご覧ください。

よくあるつまずき

  • 移転先が決まっていない:多くの自治体で受入証明書や移転先の記載が必要になるため、新しい納骨先を先に確保してから申請するとスムーズです。
  • 遺骨の体数と申請書の枚数が合っていない:申請書は原則として遺骨1体につき1通です。まとめて改葬する場合は体数分を用意します。
  • 埋蔵証明を後回しにする:現在の管理者に証明を出してもらう工程で時間がかかることがあります。早めに依頼しておくと全体が滞りません。
  • 申請先を間違える:申請先は移転先ではなく、いま遺骨があるお墓の所在地の市区町村です(墓埋法第5条第2項)。

よくある質問

Q.改葬の手続きは自分でやらず、代行に頼めますか?

A.必要書類をそろえれば自分で申請できる手続きです。書類の作成・提出の代理を専門家(行政書士)に依頼する方法もありますし、墓じまい代行サービスのなかには手続きの取り次ぎまで対応するものもあります。ご自身の状況に合わせて選んでください。

Q.改葬許可申請はどこの市区町村に出しますか?

A.いま遺骨があるお墓の所在地の市区町村です。墓埋法第5条第2項で、改葬の許可は「死体又は焼骨の現に存する地の市町村長」が行うと定められています。移転先の市区町村ではない点に注意してください。

Q.改葬許可証をなくしてしまったら?

A.対応は自治体によって異なります。交付を受けた市区町村の窓口に、再交付や証明が受けられるか相談してください。この記事では自治体ごとに異なる取り扱いを断定しません。

Q.散骨する場合も改葬許可は必要ですか?

A.散骨そのものについては墓埋法に禁止する規定がなく、国(旧厚生省)も「墓地、埋葬等に関する法律においてこれを禁止する規定はない」との見解を示しているとされます(東京都保健医療局の案内による)。節度をもって行う限り問題ないと解されてきましたが、法的な手続きが定められていない一方で、事前に地域の自治体へ確認することがすすめられています。他方で、現在のお墓から遺骨を取り出す行為には管理者の手続きが伴い、改葬許可の要否は自治体によって運用が分かれます。散骨のために遺骨を取り出す場合は、事前にお墓の所在地の市区町村と墓地の管理者に確認してください。

出典・参考

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。法的判断が必要な場合は行政書士・弁護士等の専門家にご相談ください。 記載の費用・相場は出典元の公開情報に基づく目安であり、実際の金額は寺院・霊園・業者により異なります。

あわせて読みたい