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檀家をやめるには?手順5ステップと費用・円満なやめ方

更新日:2026-07-19|読了目安:約7分|運営:サトコト合同会社

寺院の参道を上る夫婦の後ろ姿の水彩イラスト

檀家をやめることは「離檀(りだん)」と呼ばれます。寺院の墓地にお墓がある場合、離檀はお墓の撤去と遺骨の移動(墓じまい・改葬)とセットで進めるのが一般的です。この記事では、檀家をやめたいと考えたときに踏むべき手順を5つのステップに分け、費用の全体像と円満に進めるためのポイントを、法令と業界の公開情報をもとに順に整理します。

  1. 墓地使用規則・契約の確認:離檀時の手続きや費用の定めを書面で確認する
  2. 家族・親族の合意:費用負担と遺骨の移転先まで含めて事前に話し合う
  3. 寺院への相談:通告ではなく相談の形で、感謝とともに事情を伝える
  4. 改葬許可などの行政手続き:市区町村に改葬許可を申請し、許可証を受け取る
  5. 閉眼供養と離檀料:閉眼供養の法要を営み、感謝のお布施を渡す

檀家をやめる手順5ステップ

手順1:墓地使用規則・契約内容を確認する

最初に行うべきは、墓地の使用規則や契約書の確認です。離檀時の手続き、墓石撤去の条件、費用の負担について定めがあれば、その内容がすべての話し合いの出発点になります。書面が手元に見当たらない場合は、寺院に使用規則の写しを確認できるか問い合わせておくと、後の相談がスムーズになります。

手順2:家族・親族の合意を取る

お墓は家族・親族に共通する関心事です。特定の一人が事後報告で進めると、親族間のトラブルに発展しやすくなります。誰が費用を負担するのか、遺骨をどこへ移すのか(永代供養墓・納骨堂・樹木葬・手元供養など)まで含めて、事前に話し合っておくことをおすすめします。移転先が決まっていないと後の行政手続きも進められません。

手順3:寺院に相談を切り出す

家族の方針が固まったら、住職に直接相談します。このとき「檀家をやめることに決めました」という通告の形ではなく、「遠方に住んでいて管理を続けるのが難しい」「継ぐ人がいない」といった事情を伝え、相談として切り出すのが一般的なマナーとされています。長年供養をお願いしてきた相手ですので、まず感謝を伝えたうえで事情を説明すると、感情的な対立を避けやすくなります。

手順4:改葬許可などの行政手続きを行う

遺骨を現在のお墓から別の場所へ移すことを「改葬」といいます。改葬には、墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)に基づき、現在お墓のある市区町村長の許可が必要と定められています。一般的な流れとしては、移転先の受入証明などの必要書類を添えて市区町村に改葬許可申請を行い、交付された改葬許可証を移転先に提出します。必要書類や様式は市区町村ごとに異なるため、窓口やウェブサイトで事前に確認してください。なお、改葬の件数などの統計は厚生労働省「衛生行政報告例」で毎年公表されています。

改葬許可申請の書類作成・提出の代理は、行政手続の専門家である行政書士に依頼することもできます。手続きに不安がある場合は、日本行政書士会連合会のサイトなどから各都道府県の行政書士会を確認できます。

手順5:閉眼供養を行い、離檀料を渡す

墓石を撤去する前に、お墓から魂を抜く「閉眼供養(魂抜き)」の法要を営むのが一般的です。あわせて、これまでの供養への感謝を表すお布施として「離檀料」を渡す慣習があります。閉眼供養と離檀の日程は、墓石の撤去工事の日程とあわせて寺院・石材店と調整します。

警備会社ALSOKのコラムでは、離檀料は法律で定められた費用ではなく、契約や使用規則に定めがない限り、支払いの法的義務はないと解説されています。一方で、感謝を伝えるお布施として渡す慣習があることも紹介されています。出典:ALSOK「離檀料は支払う必要がある?」(事業者コラム)
家族三世代で話し合う様子の水彩イラスト

費用の全体像

業界大手ポータル「いいお墓」(鎌倉新書)の公開情報では、離檀料の目安は3万〜20万円程度とされ、アンケートでは「10万〜50万円未満」が最多回答層とされています。また、墓石の撤去工事・行政手続き・新しい供養先の費用まで含めた墓じまい全体の総額は、おおむね30万〜150万円が目安と解説されています。

総額を左右するのは主に墓石の撤去工事費と新しい供養先の費用で、離檀料は感謝のお布施としての位置づけです。内訳の詳細は記事末尾の関連記事「墓じまいの費用相場」をご覧ください。

上記の金額は霊園・墓地紹介事業者の公開情報に基づく目安です。お墓の広さや立地、地域、新しい供養先の選び方によって大きく変わるため、実際には個別の見積もりで確認してください。撤去工事は複数の石材店から見積もりを取ると比較しやすくなります。ただし、寺院墓地では出入りの石材店が指定されている場合があるため、この点も使用規則や寺院への確認が必要です。
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円満に檀家をやめるためのポイント

檀家をやめること自体は個人の自由な選択ですが、寺院にとって檀家の減少は経営に直結する問題でもあります。この立場の違いを理解したうえで進め方を工夫すると、不要な摩擦を減らせます。実際の相談の場面では、次の点を意識してください。

  • 感謝を先に伝える:長年の供養へのお礼を最初に述べてから事情を説明すると、話し合いが穏やかに進みやすいとされています。
  • 通告ではなく相談の形で早めに切り出す:日程や撤去業者を決めてからの事後報告は、感情的なもつれの原因になりがちです。
  • 契約・使用規則を先に確認する:費用や手続きの話は、書面上の取り決めを踏まえたうえで行うと論点が整理しやすくなります。話し合いが難航した場合も、感情論ではなく取り決めの有無に立ち返って整理します。
  • 金額の話を急がない:離檀料の話題は、やめる事情への理解を得てから切り出すのが一般的なマナーとされています。

補足:檀家制度とは

檀家とは、特定の寺院に所属し、お布施や護持会費などを通じて寺院を経済的に支える家のことです。江戸時代の寺請制度に由来する慣習で、寺院は檀家の葬儀・法要やお墓の管理を担ってきました。檀家をやめると寺院との関係は終了するため、寺院墓地にあるお墓を従来どおり維持することは原則として難しくなります。このため、檀家をやめる検討は、お墓をどうするか(墓じまいと新しい供養先)の検討と一体で進めることになります。

よくある質問

Q.離檀料は必ず支払わなければいけませんか?

A.離檀料は法律で定められた費用ではなく、契約や使用規則に定めがない限り支払いの法的義務はないとの解説が一般的です。一方で、感謝のお布施として3万〜20万円程度を渡す慣習があると業界の公開情報では紹介されています。

Q.お墓を残したまま、檀家だけをやめることはできますか?

A.寺院墓地では、檀家であることが墓地使用の条件になっている場合が多く、その場合は離檀と墓じまいがセットになります。可否は各寺院の墓地使用規則によるため、まず契約内容を確認したうえで寺院に相談してください。

Q.改葬の手続きは自分でできますか?

A.改葬許可申請は、必要書類をそろえれば自分で行える手続きです。墓埋法により市区町村長の許可が必要と定められているため、まずお墓のある市区町村の窓口で必要書類を確認してください。書類の作成・提出の代理を行政書士に依頼することもできます。

出典・参考

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。法的判断が必要な場合は行政書士・弁護士等の専門家にご相談ください。 記載の費用・相場は出典元の公開情報に基づく目安であり、実際の金額は寺院・霊園・業者により異なります。

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