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墓じまいに補助金は出る?実施自治体一覧と申請の流れ【2026年】

更新日:2026-07-24|読了目安:約8分|運営:サトコト合同会社

市役所の窓口で墓じまいの補助金について相談する高齢の夫婦の水彩イラスト

墓じまいに使える補助金・助成金は、結論から言うと「一部の自治体にしかない」制度です。しかも、その多くは自分が使っている公営墓地(市営・都営など)を返還することが条件で、寺院墓地や民営霊園の墓じまいには使えないのが実情です。この記事では、自治体公式サイトで内容を確認できた制度だけを一覧にし、申請の一般的な流れと、補助金がない場合に費用を抑える方法を、出典を示しながら整理します。

まず結論:墓じまいの補助金は「公営墓地の返還」に限られることが多い

自治体が墓じまい関連の助成を行う主な目的は、承継者のいない無縁墓を減らし、公営墓地の区画を再び使える状態にすることにあります。そのため制度の対象は、その自治体が運営する公営墓地の利用者に限られるのが一般的です。寺院墓地・民営霊園のお墓には自治体の補助金は使えないと考えるのが基本で、実施している自治体もごく一部にとどまります。

制度の形も、大きく分けて「墓石撤去費用そのものを助成するもの」と「区画を返還すると使用料の一部が戻る(還付)もの」の2種類があります。金額を公式に明記している数少ない例が群馬県太田市で、墓石撤去費用または20万円のいずれか低い方が上限とされています。以下では、2026年時点で自治体公式サイトの記載を確認できたものだけを挙げます。

補助・助成が確認できた自治体(2026年時点)

公営墓地の墓じまいに関する補助・還付制度(各自治体公式サイトで一次確認)
自治体制度名対象内容・上限額確認年
群馬県太田市八王子山公園墓地墓石撤去費用助成金市営「八王子山公園墓地」の返還者(平成31年4月1日以降に返還届を提出し墓石撤去が完了、管理料の滞納がない方)祭祀費用を除く墓石撤去にかかった費用の総額、または20万円のいずれか低い方2026年確認
千葉県浦安市墓石撤去費等助成(墓所返還者等支援事業)市営「浦安墓地公園」の通常墓所・小型墓所の使用者で、墓所を返還する方墓石撤去・区画の原状復旧に要した費用を上限15万円まで助成。墓石撤去前に事前申請が必要(見積書の原本提示)2026年確認
大阪府岸和田市岸和田市墓苑の墓所返還(使用料の還付)市営「岸和田市墓苑」の返還者墓所を原状回復(墓石を撤去)して返還すると、使用料の一部が還付される。還付割合は市墓苑条例・施行規則による(担当課で要確認)2026年確認
福島県福島市市営墓地の返還に伴う使用料の還付市営墓地の返還者(新山霊園は「遺骨を埋蔵していないかつ使用許可から3年以内」、御山・岩谷・渡利・天王寺墓地は「使用許可から3年以内」)使用料の2分の1を還付。実質的に未使用に近い区画の返還が対象で、長年使ったお墓の墓じまいでは対象外になりやすい2026年確認
宮崎県小林市市営墓地の返還に伴う使用料の還付墓石などを作っていない状態で市営墓地を返還する利用者利用許可から1年以内は8割、3年以内は5割を還付。墓石を建てた区画は対象外2026年確認
岡山県岡山市市営墓地の返還に伴う使用料・管理料の還付規則で定める7墓地の返還者(使用料還付は「未使用(遺骨を埋蔵せず原型のまま返還)」が条件)未使用返還で使用料の2分の1を還付。管理料は前納分のうち未到来年度分を還付(規則墓地のみ)2026年確認
太田市の助成金は、墓石撤去にかかった費用の総額または20万円のいずれか低い方が支給されるとされ、対象は市営「八王子山公園墓地」の返還者に限られます(太田市公式サイト)。出典:群馬県太田市「八王子山公園墓地(墓石撤去費用助成金)」
浦安市の墓所返還者等支援事業では、墓石撤去等の原状復旧費用が上限15万円まで助成されるとされています。ただし墓石撤去前の事前申請が必要とされており、工事に着手する前に手続きを済ませる点に注意が必要です(浦安市公式サイト)。出典:千葉県浦安市「墓所返還者等支援事業」(墓石撤去費等助成)
「墓石撤去費用の助成」(太田市・浦安市)と「使用料の還付」(岸和田市・福島市・小林市・岡山市)は性質が異なります。特に福島市・小林市・岡山市の使用料還付は、墓石を建てず遺骨も埋蔵していない「未使用に近い区画」を返すケースが主対象で、長年使ってきたお墓を実際に墓じまいする場合は使用料の還付を受けられないことが多い点に注意してください(管理料の前納未到来分だけ戻る場合はあります)。
注意:補助・還付の金額や条件は年度・要綱の改定で変わります。岸和田市のように具体的な還付割合が条例・施行規則に委ねられている場合は、必ず着手前に自治体の担当課へ最新の金額・要件を確認してください。当サイトで金額を断定できるのは公式に明記されているものに限ります。なお、ここに挙げたのは全国を網羅した一覧ではなく、2026年時点で自治体公式サイトの記載を一次確認できた実例です。

「補助金」ではないが費用負担を軽くする公的制度(都立霊園の施設変更制度)

東京都の都立霊園には「施設変更制度」があります。これは、自分の代でお墓を継ぐ人がいなくなる一般埋蔵施設などの使用者が、現在使っている墓所を返還し、納めている遺骨を合葬埋蔵施設に共同埋蔵する制度で、年に3回募集されているとされています(都立霊園公式サイト)。現金の補助金ではありませんが、承継者のいない区画を整理する公的な受け皿として利用されています。墓石の撤去(原状回復)が使用者負担になるかどうかなどの詳細は公式サイトに明記がないため、利用中の霊園窓口で確認する必要があります。

千葉県市川市には「市川市霊園一般墓地返還促進事業」(原状回復費用の助成・使用料還付)があり、他サイトで紹介されることがありますが、市公式サイトによると予算額に達したため令和8年(2026年)5月時点で受付を終了しています。このように、予算枠のある制度は年度途中で締め切られることがある点に注意してください。

自分の自治体が対象か調べる手順

補助金・還付制度があるかどうかは自治体ごとに大きく異なり、他社サイトの一覧は情報が古いこともあります。最終確認は必ず自治体公式で行うのが安全です。次の順番で調べると確実です。

  1. お墓のある市区町村の公式サイトで「墓地 返還 助成」「墓石撤去 補助」「墓所 返還 使用料 還付」などで検索する(自治体名+これらの語で検索するとヒットしやすい)
  2. 見つからなければ、墓地・霊園を管理する担当課に電話で確認する。担当課名は自治体により「環境衛生課」「生活環境課」「生活安全課」「環境事業課」など様々なので、代表電話で「市営墓地の返還に関する部署」とつないでもらう
  3. 問い合わせの最初に「自分が公営墓地(市営・都営など)の利用者かどうか」を伝える。多くの制度は公営墓地の返還が条件で、寺院墓地・民営霊園は対象外のため、ここで対象可否が早く判明する

補助金・助成の申請の流れ(一般的なパターン)

自治体ごとに要綱は異なりますが、公営墓地の墓じまい補助は次のような流れが一般的です。特に「工事の前に申請するのか、撤去が終わってから申請するのか」は自治体によって分かれるため、動き出す前の確認が重要です。

  1. 自治体の担当課(墓地・霊園の管理担当課)に、制度の有無・対象・申請時期を確認する
  2. 改葬(遺骨の移動)に必要な改葬許可を、遺骨のある市区町村に申請する(墓地埋葬法にもとづく手続き。必要書類や記入例は改葬許可申請の解説記事で詳しく確認できます)
  3. 墓石の撤去・原状回復を行う(石材店へ依頼。相見積もりを取ると費用差が出やすい)
  4. 自治体所定の申請書(例:太田市は「墓石撤去費用助成金交付申請書兼口座振込依頼書」)に、返還届・撤去費用の領収書などを添えて提出する
  5. 審査後、指定口座へ助成金が振り込まれる、または使用料が還付される

太田市の助成金は「返還届の提出と墓石撤去の完了」が要件とされており、撤去後に申請する後払い型です。一方で、工事着手前の事前申請でないと対象にならない自治体もあるとされます。順番を間違えると受け取れないことがあるため、まず担当課に手順を確認してから石材店に発注するのが安全です。

改葬(遺骨の移動)には、遺骨が納められている場所の市区町村長の許可が必要と定められています(墓地、埋葬等に関する法律)。補助金の有無にかかわらず、この法律上の手続きは別に進みます。出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」

補助金がない場合に墓じまい費用を抑える方法

多くの人は補助金の対象外です。その場合でも、費用を抑える現実的な方法はいくつかあります。補助金を探すより、こちらのほうが総額への効き目が大きいケースが少なくありません。

石材店から墓石撤去の見積書を受け取り比較する家族の水彩イラスト
補助金の有無より、墓石撤去の相見積もりのほうが総額への効き目が大きいことが多い
  • 墓石撤去は複数の石材店から相見積もりを取る:撤去工事費は区画の広さ・立地(機材の入りやすさ)で変わり、業者差も出やすい費目です
  • 新しい供養先を安い方式にする:一般墓を建て直すより、合葬墓・永代供養墓・樹木葬・納骨堂のほうが費用を抑えやすいとされています
  • 公営の合葬施設への改葬を検討する:自治体が運営する合葬埋蔵施設は、民間より使用料が抑えられている場合があります(募集時期・資格要件は自治体で確認)
  • 離檀料は「お布施」であり法定の料金ではないとされる:金額の根拠を確認し、納得できる範囲で相談する

墓じまいの総額は、墓石撤去工事費・行政手続きの実費・新しい供養先の費用・(寺院墓地の場合は)お布施を合わせて考える必要があります。まずは区画の広さと立地から撤去費の目安をつかむと、補助金の有無に振り回されずに全体像を把握できます。

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手続きや業者選びに不安があるとき

改葬許可の申請や石材店とのやり取り、遺骨の受け入れ先の選定まで、墓じまいには複数の手続きが絡みます。自分で進める時間が取りにくい場合は、これらをまとめて代行するサービスもあります。まずは資料を取り寄せて、費用感とサービス範囲を比較してみるのも一つの方法です。

よくある質問

Q.墓じまいの補助金はいくらもらえる?

A.自治体によって異なり、全国一律の金額はありません。金額を公式に明記している例として、群馬県太田市の八王子山公園墓地墓石撤去費用助成金は「墓石撤去にかかった費用の総額、または20万円のいずれか低い方」とされています(太田市公式サイト・2026年確認)。ほかは使用料の一部還付という形で、割合が各自治体の条例で定められている場合が多いため、担当課での確認が必要です。

Q.民間墓地・寺院墓地でも補助金は使える?

A.使えないのが一般的です。自治体の墓じまい関連の助成は、その自治体が運営する公営墓地(市営・都営など)の返還を対象にしているためです。寺院墓地・民営霊園のお墓には自治体の補助金は原則適用されないと考えてください。

Q.自分の住む市に補助金があるか、どこで調べればいい?

A.お墓のある市区町村の公式サイトで「墓地」「霊園」「墓石撤去 助成」「返還」などを検索するか、墓地・霊園を管理する担当課に直接問い合わせるのが確実です。他社サイトの一覧は情報が古い場合があり、市川市のように予算到達で受付終了している制度もあるため、最終確認は必ず自治体公式で行ってください。

Q.補助金の申請は工事の前と後、どちらでする?

A.自治体によって分かれます。太田市のように墓石撤去の完了後に申請する後払い型もあれば、着手前の事前申請が要件の自治体もあるとされます。順番を誤ると対象外になることがあるため、石材店に発注する前に担当課へ手順を確認することをおすすめします。

出典・参考

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。法的判断が必要な場合は行政書士・弁護士等の専門家にご相談ください。 記載の費用・相場は出典元の公開情報に基づく目安であり、実際の金額は寺院・霊園・業者により異なります。

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